スポーツを楽しみながら、地球をきれいにしよう!

再使用エネルギー 循環型経済

多くの人が集まるイベントやスポーツ観戦の会場では、大量に発生するゴミの処理が大きな課題となっています。
そうした中、ゴミを適切に分別して再資源化できるよう、会場ではさまざまなアイデアを取り入れた分別回収の取組が始まっています。

STYLE100でも、過去にユニークなゴミの分別アクションをご紹介しています。
・地球にやさしいフェスをひらこう!https://style100.city.yokohama.lg.jp/article/article-834/
・地球にやさしいハマスタをみんなでつくろう!https://style100.city.yokohama.lg.jp/article/article-1492/

そして、横浜に拠点を置く男子プロバスケットボールクラブ「横浜エクセレンス」の試合会場に設置されたエコステーションも、そうした新しい分別回収の取組のひとつです。

街の清掃からホームタウンの海を守りたい

2021年より横浜武道館をホームアリーナとし、躍進を続けているのが、B.LEAGUE(日本のプロフェッショナルバスケットボールリーグ)所属の「横浜エクセレンス(YOKOHAMA EXCELLECE)」です。2025年には、東京から横浜に移転後初となる、B3からB2への昇格も果たし、勢いに乗るチームとして注目を集めています。

クラブ名の「YOKOHAMA EXCELLENCE」は、「Strive for Excellence」という、自己向上の努力を惜しまない生き方を表現した言葉に由来しているそう。

地元のパートナー企業や多くのブースターとともに高みを目指して戦う横浜エクセレンスは、地域の清掃活動にも力を入れています。試合前における試合会場周辺の清掃活動だけでなく、フロントスタッフをはじめ、地域の皆さまと横浜市内の各地で、清掃活動を継続して行っています。

試合会場内には地元の小学生(2025-26シーズン *1スマイルアンバサダーである横浜市立本町小学校6年1組)制作による手書きの選手紹介パネルが掲示され、チームと地域との暖かなつながりが感じられます。

近年では、サッカーやラグビーなど多くのプロスポーツチームが連携している「LEADS TO THE OCEAN 海につづくプロジェクト(以下、LTO)」 にも参加しています。
このプロジェクトは、NPO法人海さくらと日本財団が中心となり、海のゴミの多くが街で捨てられたゴミであるという事実に基づき、街を清掃することで、海へのゴミの流出を減らす清掃活動です。LTOを担当するフロントスタッフは長崎県や佐賀県などの海岸で漂着ゴミの状況を視察したそう。そこで目にした大量の漂着ゴミに大きな衝撃を受け、改めて活動の重要性を強く感じたといいます。

清掃活動に加え、その背景にある環境課題や、街と海のつながりについて理解を深める取組も行なっています。
試合会場ではモニターやアナウンスを活用して、LTOの目的や清掃活動の意義を発信し、ブースターの環境問題に対する関心を高め、「街から海にゴミを流さない」という共通のアクションに積極的に参加してもらえるよう呼びかけているのです。

試合前の会場周辺でブースターによるLTO参加の様子。また、試合会場以外でもパートナー企業に呼びかけながら、クラブ主導で、関内駅、阪東橋駅、横浜駅西口周辺など、横浜市内の各地で清掃活動を行なっているそう。

横浜エクセレンス営業本部ホームタウン事業部のマネージャー、上田茜さんにお話を伺いました。

横浜エクセレンス営業本部ホームタウン事業部のマネージャー、上田茜さん。

上田さん:横浜エクセレンスは、横浜に移転してきて5年目になります。東京が本拠地のころからLTOに参加しており、試合会場周辺の清掃活動を行なっていますが、LTOが掲げる「海ゴミをなくそう」という明確な目的を自分ごととして落とし込めたのは、漂着ゴミの問題を直接この目で見て衝撃を受けたからです。
また、試合会場周辺に加えて、私たちの手が届く範囲を地道に清掃することで、
試合を観に来てくださる方々や、この街を訪れる皆さんを気持ちよく迎えたい。
その思いを大切にしながら、日々活動に取り組んでいます。横浜エクセレンスのホームタウンである横浜は海に接する街です。
だからこそ、海をきれいに守りたいという想いをより一層大切にし、地域の皆さんとともに清掃活動を続けていきたいと考えています。

試合前、自発的に清掃活動をしている地元の小学生の姿が印象的でした。

上田さん:横浜エクセレンスは、「スポーツを通じてたくさんの人を笑顔に」というクラブ理念を一人ひとりが大切にしています。私たちの使命は、試合会場に来てくださった方だけを楽しませることだけではないと考えています。
横浜エクセレンスのチームロゴには“馬車道のガス灯”がモチーフとして使われています。
明治の初め、馬車道にガス灯が灯ったことで、夜の街が明るくなり、賑わいが生まれたように、横浜の街に明るさや賑わいをもたらす存在になりたいという思いがロゴに込められています。「街を元気にして、皆さんを笑顔にする活動をしたい」それがチームや選手、スタッフ全員が大切にしている想いです。

ナイスパス!ナイスシュート!の掛け声で分別をもっとアクティブに

これまで、海ゴミを減らすLTOの活動を実践しつつ、地域やブースターにもその輪を広めてきましたが、現在はさらに新しいチャレンジにも踏み出しています。

2025年11月29日。横浜武道館で行われた横浜エクセレンス 対 神戸ストークスのホーム戦で、横浜エクセレンスとSTYLE100がコラボレーションしたプロジェクト「Light up for ECOcellence」が初開催されました。

試合会場に設置されたLight up for ECOcellenceプロジェクトの特設エコステーション。

今回のプロジェクトは、青山学院大学・森島ゼミAPDC(AOGAKU PROJECT DESIGN CENTER)で学ぶ学生たちのアイデアを取り入れて実現しました。

青山学院大学・森島ゼミAPDCのみなさん。

参加した学生メンバーからは、

「“スポーツと街にいいことを”というテーマで話し合いを重ねて生まれたプロジェクト名
「Light up for ECOcellence」は、横浜エクセレンスのスローガン「Light up for EXCELLENCE」をヒントにしました。日頃から街を盛り上げたいというエクセレンスさんの思いと環境に良いことという思いがマッチングしたネーミングになったと思います」

「今回、地元の子どもたちといっしょに行うプロジェクトということで、どうしたら、ゴミの分別回収に、「かっこいい」や「楽しい」といった印象を持ってもらえるのかを考えました。ゴミの受け渡しの合言葉に「ナイスパス!」「ナイスシュート!」などバスケットらしいアクションを入れたアイデアで、人と人とのつながりを感じる体験になればと思います」

「私は横浜出身なのですが、地元のスポーツチームや子どもたちと関わりながら、大学の学びとして地元の環境活動に取り組めたことは嬉しくもあり、横浜という街がこ
ういった取組に積極的なことを知ることで改めて地元を誇りに思うきっかけになりました」

など、様々な思いを聞くことができました。

会場では、学生と子どもたちがチームとなって分別を呼びかけました。

試合のハーフタイムには、2025-26シーズン、スマイルアンバサダーの横浜市立南吉田小学校の5年生が客席の間を巡りながらゴミの分別回収を行う「ECOcellenceキッズプログラム」を実施しました。

会場内で活動のアナウンスをする大学生とスマイルアンバサダー(横浜市立南吉田小学校5年生)の皆さん。

同校とは、昨シーズンより5年生との総合的な学習の時間の連携の中で、横浜エクセレンスのスタッフと、スポーツを通じた地域貢献などの学びを1年間に渡り深めています。バスケットボール体験からはじまり、チームを支えるスタッフの仕事を探究、さらにグッズ開発までさまざまなことに挑戦しています。今回はその学びの集大成として、会場で分別を呼びかける役割を担ったのです。
ゴミの分別回収が始まると、総勢55名の子どもたちを、青山学院大学の学生を始めとしたスタッフがサポートしました。
客席からは、ゴミの受け渡しの合言葉である「ナイスパス!」「ナイスシュート!」の声が響きわたり、観客も一体となってゴミの分別アクションを楽しんでいる、そんな雰囲気が広がっていました。

学生たちの誘導のもと、「ペットボトル」や「燃えるゴミ」などの襷(たすき)を肩にかけた子どもたちが客席の間を回りながらゴミを回収しました。

「プラスチック資源はこちらです!」と積極的にアナウンスする姿に頼もしさを感じます。

会場内の特設エコステーション「ECOcellenceステーション」にはバスケットゴールをモチーフにしたゴミ箱を設置。係員の案内に従って観客や子どもたちがゴミを“シュート”して分別すると自然と拍手が起こります。

分別に協力いただいた方にはゴミを入れるとバスケットボールのように丸く膨らむ特製ゴミ袋を配布しました。

公式マスコットキャラクター「Pick(ピック)」とラストスパートの声援を送る子どもたち。今回の試合結果は横浜エクセレンスの勝利でした。

この日は、2024-25シーズン”初代”スマイルアンバサダー(現・6年生)によるソーラン節も披露されました。横浜から未来のリーダーへ羽ばたけ!

上田さん:横浜エクセレンスは、現在およそ250社ものパートナー企業が応援してくれています。どの企業も、チームと協力することで地域にどんな価値を届けられるのかを真剣に考え、ともに成長していくストーリーに寄り添ってくれる大切な仲間です。
地域の清掃活動を一緒に行うなど、地道な取組を積み重ねてきたことで、
企業の枠を超えた“顔の見えるつながり”が生まれてきたと感じています。これから先の10年もこうした信頼関係の中で、地域とともに前へ進むチームであり続けたいと思っています。

上田さん:横浜エクセレンスに関わってくれる子どもたちはスマイルアンバサダーの取組を通して、多くのことを学んでくれています。ECOcellenceキッズプログラムもそうですが、横浜エクセレンスとのさまざまな経験が大人になったときに、“自分の行動が誰かの行動を変えるきっかけになる”、“みんなでアイデアを出し合えばより良いアクションが生まれる”という気づきにつながればと願っています。そしていつか、こうした学びを活かして、横浜から未来の地球課題を解決に導くリーダーが生まれてほしい。
横浜エクセレンスの存在がそのきっかけになれば嬉しいですね。

スマイルアンバサダーからより良い未来へ、バトンは続きます。

スポーツを観るだけではなく、街の清掃やゴミの分別にも楽しみながら参加する、
そんな新しいスポーツ観戦の魅力づくりが、横浜から始まっています。

*1 スマイルアンバサダー 横浜エクセレンスにおけるスマイルアンバサダーとは、主に地域の小学生が就任する地域連携活動の役割のこと。地域イベントへの参加やクラブのPR活動を横浜エクセレンスと一緒に行うプロジェクト。

【情報】
横浜エクセレンス:https://yokohama-ex.jp/
LEADS TO THE OCEAN 海につづくプロジェクト:https://www.uminitsuzuku.com/

取材させていただいたのは...

横浜エクセレンスさん

神奈川県横浜市をホームタウンとするプロバスケットボールチーム。運営法人は株式会社横浜エクセレンス。2012年に東京エクセレンスとして創設され、現在はB2リーグ東地区に所属している。

STYLE実践のヒント

ゴミ拾いやゴミの分別は地道な活動ですが、地域やサポーター企業の皆さん、そして子どもたちを巻き込みながら楽しく続けていく。それが、試合で勝つことだけではなく、地域に愛されるチームを目指して進む横浜エクセレンスらしいスタイルだと思います。(上田茜さん)

STYLE100編集部

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