マイボトルでおいしい水道水を飲もう!

再使用エネルギー 循環型経済

喉が渇くと、つい買ってしまうペットボトル飲料。その便利さの裏側で、地球温暖化や海洋汚染につながるプラスチックごみ問題は深刻化しています。地球にやさしい暮らしを始めるためには、使い捨てから卒業し、より持続可能なライフスタイルへの転換が求められているのです。

そんな中、横浜市ではマイボトルの利用促進に力を入れています。今回は、環境にも暮らしにもメリットの大きいマイボトルの魅力と、横浜市が進めるさまざまな取組をご紹介します。

誰でも使える、給水スポット&マイボトルスポット

2026年1月現在、横浜市水道局は市庁舎内と野毛山動物園内に無料で利用可能な給水スポットを設置しています。マイボトルがあれば誰でも利用でき、おいしい水道水をいつでも飲むことができます。

さらに横浜市資源循環局では、市内のコンビニエンスストアや飲食店など、マイボトルを利用可能な508ヶ所の店舗や施設を『マイボトルスポット』として登録しています。こちらでは、マイボトルを利用するとコーヒーやお茶の割引きがあったり、お水を無料で提供したりと、さまざまなサービスを用意していることが特徴です。

横浜市役所1階の給水スポットは、来庁した多くの方に利用されています。

こうした取組に携わっているのは、水道のインフラ整備や管理を担当している水道局と、主にごみの処理や発生抑制・リサイクルを担当している資源循環局の皆さんです。

給水スポットでは水の品質にこだわっている、と話すのは水道局の高瀬祐汰さん。まず安全性について、もともと日本の水道水は蛇口から出たものをそのまま飲めるほど品質に優れており、世界的にも高い水準にあることが知られています。

参照:公益社団法人 日本水道協会「安全でおいしい水道水供給の推進

そのうえで、横浜市の水道局は水がより安全であることを追求し、水源林保全やレベルの高い水質検査に力を入れているといいます。

高瀬さん:横浜市には5つの水源があり、その一つが山梨県の道志川です。そこにある水源林を管理し、水の供給源をしっかりと保っています。浄水場を経て各家庭に給水する際は、国よりも厳しい水質基準で検査を行ってから皆さんにお届けしています。

水道局給水サービス部 給水維持課の高瀬祐汰さん。

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積極的に給水スポットを利用してもらうには、水の味も大事な要素です。おいしく水道水を利用してもらうための工夫を、水道局の多田広晃さんが教えてくれました。

多田さん:水道水をおいしくご利用いただくには、温度も重要です。一般的には、10℃前後に冷やして飲んでいただくと、おいしいと感じやすいと言われています。給水スポットでは、その温度まで冷やした水道水を提供しています。

イベントで配布したボトルには、水道局キャラクター『はまピョン』のイラストが描かれています。

おいしい水をマイボトルで飲んでもらうことは、プラスチックごみ削減に向けた一歩だと資源循環局の髙橋賢さんは説明します。

髙橋さん:資源循環局ではプラスチックごみを減らすために、マイボトルの普及を進めています。その一環としてウォータースタンド株式会社と協力し、給水スポットの設置事業に取組んでいるところです。現在は市庁舎の11階と18階で給水スポットを運用しています。今後は他の公共施設にも設置を広げていく予定です。

資源循環局 政策調整部 3R推進課の髙橋賢さん。

ペットボトルは、再びペットボトルに再生する『ボトルtoボトル』などの水平リサイクルが可能ですが、その過程で環境負荷が発生することは避けられません。また、新しいボトルを製造するためには、原料となる資源の採掘や製造の段階でも多くのCO2が排出されます。さらに、使用に伴う海洋流出などの環境リスクも無視できません。持続可能な社会の実現には、リサイクルを進めるだけでなく、使用量そのものを減らしていくことが重要といえます。

給水スポットを利用する職員はかなり多く、髙橋さんご自身も使っているといいます。

マイボトルで水道水を飲めば、地球にもお財布にもやさしい

PR施策では多くの人に給水スポットを知ってもらうために、設置後も反響を見ながら工夫を凝らしたと、給水スポットのPRを担当している近藤由佳さんは話します。

近藤さん:横浜市役所1階の給水スポットは、当初はスマートさを重視したデザインでしたが、来庁者から「目立たない」「用途が分かりにくい」といった声が寄せられました。こうした意見を踏まえ、現在はひと目で役割が伝わるデザインへと見直しています。

明るく目立つ色づかいの装飾で、利用者の目に留まりやすくなりました。

ペットボトル飲料を買う代わりにマイボトルに給水することのメリットについて、近藤さんはこう続けます。

近藤さん:市民の皆様へのプロモーションの際には、給水スポットの利用が環境だけでなく、お財布にもやさしいことをお伝えしています。100円あれば500mⅼのペットボトル1470本分に相当する水を補給することができるんですね。

イベントで配布しているフライヤーでは、給水スポットの場所も二次元コードから見られるようになっています。

その効果もあって給水スポットの利用者は増え、設置してから 7ヶ月間で飲まれた水の量は、500mlのペットボトルに換算して何と約5万6000本分以上にものぼります。この結果は水道局の想定を大きく上回り、それだけペットボトルのプラスチックごみの削減に寄与できたともいえます。

多田さん:利用者アンケートを取ると、ほぼ100%が満足している結果で、この仕組み自体は非常に意味があると思います。また、設置の要望は多く寄せられています。今後の展望としては、私たち水道局だけではなく、各施設の方々も自主的に給水スポットを設置するような社会になっていくと良いなと考えています。

日常でマイボトルを持ち歩いてみよう

市庁舎の給水スポットは、日々ここで働く市職員の間でも人気が高まってきています。3R推進課職員の新井さんに、お話を聞いてみました。

新井さん:職場に毎日マイボトルを持っていって、お昼休みによく給水しています。以前はマイボトルの中身が空になったらコンビニでペットボトル飲料を買っていたので、とても便利だなと感じています。

給水スポットが設置されたことがきっかけで、使い始めたと話す新井さん。

いつもお茶を入れたマイボトルを職場に持っていっているという職員の方は、同僚の声かけで給水スポットの存在を知ったそうです。

マイボトルスポットに登録している『おにぎりカフェ うめ乃』では、マイボトルを利用のお客さんに、ホットコーヒー1杯分の料金で、ボトルの容量に応じて最大2杯分まで提供する特典を実施しています。店長の光安亜美さんに、反響をお聞きしました。

光安さん:常連の方には大変好評いただいており、ご自宅に持ち帰られる方もいらっしゃいます。ただ、まだこのような特典があること自体をご存じない方も多いので、ぜひ沢山の方にご利用いただければと思っています。

『おにぎりカフェ うめ乃』は横浜市役所ラクシスフロント内にあり、種類豊富なおにぎりや、和食のランチメニューを提供しています。

「コーヒー1杯のお値段で2杯分の特典となるので、より多くの方にマイボトルをご利用いただければと思います」と光安さん。

マイボトルが使える場所は、横浜市内の給水場所を検索できるWEBサイト『横浜マイボトルスポット検索』が便利です。給水スポットやマイボトルスポットの所在地だけではなく、施設情報、提供メニュー、特典内容まで調べることができます。お出かけ前や外出先で、ぜひお近くのスポットを検索してみてください。

『マイボトルスポットMap』では、Webサイトからマイボトルが使える店舗・施設をエリアや条件を絞って地図上に表示できます。

参照:横浜市 資源循環局「横浜マイボトルスポット検索

誰もがマイボトルを利用したくなる未来へ

マイボトルの利用を推進することで、どのような街や社会を実現していきたいか、最後にお聞きしてみました。

高瀬さん:皆さんに給水スポットをたくさんご利用いただき、水道水が良質であると実感していただきたいなと思います。将来、給水スポットやマイボトルスポットがさまざまな場所に設置されて、マイボトルが広く活用され、水道水の利用にもつながればと思っています。

マイボトルと水道水の利用は、使う人にとっての実益を伴いながら、地球にもやさしいSTYLEです。ぜひ今日から、お気に入りのボトルをパートナーに、給水スポットやマイボトルスポットを賢く活用してください。

【情報】
給水スポット(横浜市 水道局)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/suido-gesui/suido/torikumi/oishimizu/kyuusuispot.html
マイボトルスポット(横浜市 資源循環局)
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/gomi-recycle/pla-taisaku/mybottlespot.html

取材させていただいたのは...

資源循環局 政策調整部 3R推進課の髙橋賢さん

喉が渇くと、つい買ってしまうペットボトル飲料。その便利さの裏側で、地球温暖化や海洋汚染につながるプラスチックごみ問題は深刻化しています。地球にやさしい暮らしを始めるためには、使い捨てから卒業し、より持続可能なライフスタイルへの転換が求められているのです。 そんな中、横浜市ではマイボトルの利用促進に力を入れています。今回は、環境にも暮らしにもメリットの大きいマイボトルの魅力と、横浜市が進めるさまざまな取組をご紹介します。

STYLE実践のヒント

「マイボトルの活用をきっかけに、マイバッグを持ち歩く、店舗で不要なストローやカトラリーを受け取らないなど、日常の中でなるべくプラスチックを使わない行動が広がっていくと嬉しいです」(髙橋賢さん)

STYLE100編集部

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