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循環型経済

循環型経済

ダーパオでお持ち帰りしよう

横浜といえばきっと多くの人が思い浮かべる観光名所、横浜中華街。近年は食べ歩きグルメや写真映えスポットとしても大人気です。そんな横浜中華街で、中国の食文化に由来する、地球に優しい取り組みが広がっているのをご存じでしょうか? それは、中国語で『ダーパオ(打包)』と呼ばれる、食べ残しを持ち帰る文化のこと。食べ物を容器に入れて包む行為と、ビニール袋などに入れて持ち帰れるようにすることを指す言葉です。 中国ではお客様をもてなす際、食卓にたくさんの料理を並べる習慣があります。「あれもこれも食べたいけど、食べきれない...」「注文したけど量が多かった...」そんなときに便利なダーパオには、横浜中華街でも以前からいくつかのお店が取り組んでいました。 その食文化に注目し、より広めていこうとする動きが、横浜市立大学の柴田ゼミによる『ヨコイチ×中華街プロジェクト』で高まっています。横浜中華街の食品ロスや廃棄の解決につながるダーパオに可能性を見出し、お店と協力して多くの人に知ってもらおうと試みているのです。 『もったいない』という言葉に代表されるように、食べ物を大切にする日本文化とも親和性の高いダーパオ。どのようにしてこのプロジェクトは始まったのか、そして実践している店舗ではどのような手応えがあったのか、横浜中華街の皆さんにお話を伺いました。

循環型経済 生物多様性

動物達からいのちの循環を学ぼう

周りには広大に広がる緑地。その管理、間伐で伐採した竹は動物たちの餌に、そこから生まれる糞は堆肥として新しいいのちを育てる、そんな動物園があります。横浜市立金沢動物園。ここでは、資源をできる限り園のなかで循環させる仕組みづくりや、子どもたちと外来種のザリガニを捕獲し、ともにいのちについて学ぶ光景が広がっていました。動物園から里山や自然を元気にしていくいのちの循環のスタイルづくりとは。

再使用エネルギー 循環型経済

こどもたちを主役に “未来の授業”を作ろう

お家で揚げ物をしたときの使い終わった油を燃料に、飛行機が空を飛ぶ。そんな未来の暮らしが実現し始めています。 家庭などで発生する廃食用油を活用して製造される持続可能な航空燃料『SAF』(Sustainable Aviation Fuel)について、耳にしたことはあるでしょうか。脱炭素社会の実現に向けて、このSAFの利用や普及を目指すプロジェクト『Fry to Fly Project』が、神奈川県横浜市西区に本社を置く日揮ホールディングス株式会社(日揮HD)のもとでスタートしています。 そのプロジェクトに参加している企業の一つが、横浜銀行です。地域社会のサステナビリティの取り組みを深めるために、神奈川県内の市町村が参加して情報交換などを行う『地域脱炭素プラットフォーム』を設立・運営し、SDGsに注力しています。脱炭素社会のために地域住民の参画が不可欠だと考えた横浜銀行は、このSAFを題材に、環境意識の高いこどもに着目し、こども自らが課題解決に取り組む探求型学習の『はまぎん環境教育プログラム』を開発しました。 そして2023年、横浜市立西前小学校の5年1組で導入されました。SAFを小学校教育で扱うのは、日本でも初めてのこと。このモデルケースを発端に、こどもたちと大人が一緒になって創り出す、サステナブルな未来を学びながら考える実践学習が、さらなる広がりを見せようとしています。 こどもたちはどのようなことに取り組み、どんなふうに成長したのか。それを見た大人たちは、何を感じたのか。当時のクラスメイトだった小学生3人と担任の家城先生、横浜銀行の金井さんと平野さんにお話をお聞きしました。